飼っているハムちゃんが出産したら、新たな命の誕生に喜び、のぞいたり触ったりしたくなってしまうかもしれません。
「ちょっとくらいならいじっても大丈夫かな?」と安易な考えをもっているあなた。
ちょっと待った!それは大変危険な行為です。
出産直後の母ハムちゃんを刺激すると、子供を食べてしまう恐れがあるからです。
新たな命を大事に育みたいなら、いつから触ったら良いのか、掃除はどうしたらいいのか等の知識をしっかりとつけて、お世話していきましょう。
これから大事なポイントをご紹介しますね。
目次
赤ちゃんハムスターに触るのは厳禁!
出産直後は、執拗に巣箱をのぞいたり、赤ちゃんを触ったりするのは絶対にダメです!
赤ちゃんに他の匂いが付いてしまうと、母ハムちゃんが共食いをしてしまう原因になります。
また、出産後は母ハムちゃんの警戒心も強く気が立っているので、刺激を与えてストレスを溜めさせてしまうと、それも共食いの原因になります。
気になって赤ちゃんハムを見たくなるかもしれませんが、少し大きくなるまで我慢しましょう。
赤ちゃんハムスターに触るのは生後3週間が目安
では、いつ頃から赤ちゃんハムに触っていいかとういうと、目安は3週間です。
生後3週間ほどになると、乳離れをして自分で餌を食べるようになります。
その頃はほぼ独り立ちの時期になりますので、触れても問題ありません。
ただ、個体差でまだ離乳できていない子がいる場合があるので、その子は離乳できるまで触らないようにしましょう。
赤ちゃんが自力で巣箱に戻れないとき
とは言っても、ケージを外から観察していて、まだよちよちの子が巣箱から出てきてしまって、中に戻れなくなったりしていることもあるでしょう。
そんな時は、母ハムちゃんが巣箱の中に連れていくのをしばらく待ちましょう。
なかなか戻す様子が見られない場合は、割りばしにティッシュなどを巻いて、優しく赤ちゃんハムをつかみ、巣箱の入り口近くまでもっていってあげましょう。
トイレ掃除に使うスコップなどを使用しても良いですね。
触る場合は赤ちゃんに他のにおいをつけないように
上記のような場合など、どうしても生後間もない赤ちゃんハムに触れなければいけない場合は、赤ちゃんに人間の匂いが付かないように気を付けましょう。
手袋などをして作業すると、良いですね。
出産直後のケージや巣のお掃除も厳禁!
出産直後はケージや巣のお掃除もしてはいけません。
汚れていると気になるかもしれませんが、母親を刺激してしまうと、ストレスで赤ちゃんを食べたり、育児放棄したりしてしまうこともあるからです。
離乳前に育児放棄になると、基本的には人の手で育てるのは難しいので、注意が必要ですね。
おトイレの掃除以外はいじらないのが基本です。おトイレの掃除のときも母ハムちゃんが怒ったりしていれば、それもしない方が良いでしょう。
赤ちゃんハムスターを食べてしまうのにはこんな原因も
他にも、母ハムちゃんが赤ちゃんを食べてしまうのには、いくつか理由があります。
栄養が不足している
母ハムちゃんの栄養が不足していると、子育てができないという危機感から赤ちゃんを食べてしまうようです。
育児にはたくさんの栄養が必要ですので、たっぷりと餌を与えてあげてくださいね。
弱っている赤ちゃんがいる
弱っている赤ちゃんがいても、他の動物に食べられないよう、母ハムちゃんが食べてしまうことがあります。
兄弟に食べられてしまうこともあるんです。
弱っている子がいる場合、生後3週間ほど経っていれば、別のケージに移すのが良いでしょう。
それよりも小さい赤ちゃんの場合、人間の手で育てるのは難しいのですが、動物病院に相談してみるのがよいですね。
母ハムちゃんにストレスがかかっている
先ほども少し書きましたが、母ハムちゃんにストレスがかかると、赤ちゃんを食べてしまうことがあります。
むやみにのぞいたり音をたてたり、ケージの中をいじったりしないようにしましょうね。
赤ちゃんハムスターに人慣れしてもらうには
赤ちゃんが離乳期を迎え、触れるようになったら、とても可愛い時期ですし、正しい触れ合いでしっかりと人に慣らしたいですよね。
そんな時は次のことに気を付けましょう。
母ハムちゃんから信頼されていること
母ハムちゃんが警戒しているのに、無理に赤ちゃんを触ったりするのは厳禁です。
母ハムちゃんが警戒して噛みついたりする状況で赤ちゃんハムを触ると、赤ちゃんも人間を警戒するようになってしまいます。
母ハムちゃんが安心している様子の時に、赤ちゃんハムに触れましょう。
手のひらにのっけてみる
ゆっくりと両手で救い、優しく手のひらにのせてみましょう。
人が怖くないことを教えてあげると、その後のなつき方もよくなりますね。
飼い主の声と匂いに慣れてもらう
声をかけながら手でおやつをあげたりするとよいでしょう。人の手から美味しいものをもらえることを覚え、よくなついてくれますよ。
1週間ほどで声やにおいを覚えてくれます。
ハムちゃんの繁殖は飼育可能かを計画的に
赤ちゃんハムスターが生まれる前の大前提となるお話をしたいと思います。可愛いハムちゃんの子供を見たいと思うのは飼い主として当然のことだと思います。
しかし、ハムちゃんを繁殖させる前に、生まれた子をきちんと飼えるのか、全部の子を飼えないのであれば、引き取り先はあるか、などをしっかり考えましょう。
ハムスターは多産の動物で、ゴールデンハムスターだと平均7匹の赤ちゃんを一度に産むと言われています。
ハムちゃんが大きくなると、一匹一匹を別々のケージで飼うことになりますので、そのスペースなどがきちんと確保できるかを考えましょう。
また、そのようにできないのであれば、子ハムちゃんを引き取ってくれる人をあらかじめ見つけてから、繁殖させるようにしましょうね。
赤ちゃんハムスターをペットショップで引き取ってもらうこともできます
ペットショップによっては、無料で引き取ってもらうこともできます。事前に問い合わせて、確認しておくとよいですね。
引き取り先の見つけ方
ペットショップ以外にも、友人や知り合いに声をかけたり、SNSに投稿してみたり、動物病院やお店に広告を置かせてもらったり、という手段があります。
赤ちゃんハムが幸せに暮らしていける条件を整えておくのも、飼い主さんの役目ですね。
出産・育児のための準備
ハムちゃんの出産・育児に向けて、なるべく出産前にケージの掃除をしておくとよいでしょう。
赤ちゃんが生まれてからは、母ハムちゃんに育児を任せ、そっとしておくのが基本です。
出産・育児のための環境作り
飼い主さんができるのは、安心して出産・育児ができる環境作りです。静かで、暑すぎず寒すぎずの状態を保ってあげましょう。
ケージの場所を急に動かしたりするのも、避けた方が良いでしょう。
父ハムちゃんは別に
母ハムちゃんは妊娠後に敏感になるので、交尾後はすぐに父ハムちゃんと離して別のケージに移すのが良いですね。
赤ちゃんが生まれてからも一緒にしていると、父ハムちゃんが赤ちゃんを餌だと思って食べてしまうこともあるので、必ず別々にしましょう。
母ハムちゃんの子育て中の餌
子育てには相当の体力を使うので、育児中の母ハムちゃんにはいつもよりたっぷりの餌を与えましょう。
特に、たんぱく質の多く含んだ餌(チーズや煮干しなど)、ビタミンを豊富に含むお野菜なども与えるとよいでしょう。
まとめ
赤ちゃんハムスター誕生の際の注意点などについてお伝えしてきました。
目安としては、生後3週間を過ぎるまでは掃除や赤ちゃんに触れることはしてはいけません。
動画投稿サイトなどに、生まれたての赤ちゃんハムスターを触ったりしている動画がアップされていますが、それはとても危険なことなのです。
そのようなマネはせず、ハムスターが出産した際には、上記のポイントを守って、新しい命を大切に育ててあげてくださいね。