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ハムスターが弱っている時や疑似冬眠時に砂糖水はダメ?種類や与え方を解説

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ハムスターは病気に弱く、ある日突然ぐったりして餌を食べてくれなくなった、ということも残念ながら少なくはありません。

様子がおかしい場合は、すぐに病院に連れて行ってあげたくなりますが、その際の移動によるストレスや体力不足で、病院につく前に状態が悪化することも考えられます。

こういった場合には、まずエネルギーを補給して体力を回復してあげることも大事になってきますが、それにはどんな方法があるでしょうか?

ここではハムスターが弱っている場合に、どんなエネルギー補給をしてあげれば良いのか、種類や与え方などを詳しく解説しています。

疑似冬眠明けの体力回復方法についても触れていますので、ぜひ参考にしてみて下さいね。

エネルギー補給が必要な場合とは?

全くの絶食状態の時

ハムスターは病気や高齢などが原因で、餌を全く食べなくなってしまう事があります。

餌を食べなければ、栄養が取れず、痩せていき、体力も落ち、やがては死に至ってしまいます。

食欲はあるのに食べれないということであれば、流動食などを与えることで命を繋ぐことができますね。

しかし、全く食べ物を食べない、嗜好品にも興味を示さないというところまで行ってしまうと、とても危険な状態です。

病院に連れて行くにも、まずそこまで体力が持つかどうかも心配になってしまいますね。

そういった場合には、手っ取り早くエネルギーが補給できる液体を与えてあげる必要があります。

疑似冬眠から目覚めたとき

ハムスターは寒くなると疑似冬眠をすることがあります。

そのまま亡くなってしまうケースもありますが、温めてあげることで疑似冬眠から目覚めて活動を再開できる場合もあります。

しかし、疑似冬眠から目覚めた直後と言うのは、体力の消耗が激しく、非常に弱っている状態です。

こういった場合にも、緊急的にエネルギーの補給が必要となります。

食欲はあるがいつも通りの食事ができない場合

食欲もあり、食べる意欲が見られるが、上手に食べられない、いつもの餌が食べられないという場合には、流動食に加えて補助的にエネルギー補給ができる液体を与えてあげると良いでしょう。

緊急時にはどんな飲み物を与えてあげれば良い?砂糖水でも大丈夫?

エネルギー補給にはブドウ糖水溶液が最適!

ひとまずエネルギーを補給して、体力を少しでも回復させてあげたい!という時には、ブドウ糖をぬるま湯で薄めた「ブドウ糖水溶液」を与えるのが有効です。

ブドウ糖は点滴にも使われている、動植物の生命維持に欠かせないエネルギー源の一つです。

ブドウ糖がなぜ緊急時の栄養補給に適しているかと言うと、それはブドウ糖の分子構造にあります。

ブドウ糖は単糖類という砂糖の仲間で、1つの分子により成り立っています。

食べ物は体内に摂取されると、とても細かい状態に分解されてから栄養分が吸収されます。

そのため、分解するのに時間がかかるような食べ物は、すぐにはエネルギーに変換されません。

しかし単糖類であるブドウ糖は、すでにこれ以上分解できない状態であるため、摂取すればすぐにエネルギーに変換されます。

こういった理由から、緊急時にはブドウ糖を与えることがおすすめです。

ブドウ糖の粉末は、ペット用としてペット用品店で売られている場合もありますし、無ければ人間用に売られているものを使用しても大丈夫ですよ。

ブドウ糖が無い場合、砂糖水でも代用可能?

ブドウ糖が手元に無い場合、どこの家庭にでもある砂糖でも代用は可能です。

ただし、砂糖はブドウ糖に比べて、エネルギーの吸収に時間がかかってしまいます。

全く何も与えないよりは幾分マシですが、ブドウ糖を与えるよりも効果が出るのに時間がかかり、吸収率も低くなってしまう事は理解しておきましょう。

はちみつ水を与えても良い?

はちみつは主成分がブドウ糖なので、砂糖水を与えるよりも効果的と言えます。

また、はちみつには疲労回復効果や抗菌作用などもあるため、ハムスターにとって良い影響を与えてくれる期待が持てますよ。

栄養補給をする場合は水溶液の濃度が重要!

弱っているハムスターには、ひとまず栄養補給をしてあげることが先決ですが、与える水溶液の濃度には注意が必要です。

と言うのも、必要以上に濃い濃度の水溶液を与えてしまうと、体が拒否反応を起こしたり、ショック状態に陥ったりと、最悪の場合死に至る可能性もあるんです。

そのため、適当な濃度の水溶液を与えるのではなく、きちんと計量して作った水溶液を与えるようにして下さい。

緊急時に与える栄養ドリンクとしてのブドウ糖水、砂糖水、蜂蜜水は、30%濃度のものを与えるようにしましょう。

30%濃度のブドウ糖水を100g作りたい場合は、70gの水に30gのブドウ糖を加えればOKです。

砂糖や蜂蜜の場合も同様に考えましょう。

また、流動食にプラスして水溶液を与える場合には、20%濃度のものを与えればよいでしょう。

弱っているハムスターへの水溶液の与え方

水溶液の準備が出来たら、ハムスターに飲ませる必要がありますが、ここでも注意点がいくつかあります。

冷たい水溶液を与えない

水溶液を与える時は、必ず人肌程度のぬるい状態のものを与えるようにしましょう。

冷たいものは厳禁です。

一度にたくさんの量を与えない

絶食状態のようなハムスターであれば、スポイトなどを用いて水溶液を与えることになりますが、一度にたくさんの量を与えようとはしないでください。

水分の採りすぎは下痢の原因になりますし、たくさん一気に糖分を摂取することで拒否反応が起こることも考えられます。

1回に与える量は、3滴程度で様子を見ましょう。

1滴与えてみて、飲み込んだことを確認出来たら、次の1滴を与えるといった感じです。

できればこれを3~4時間の間隔で与えていきましょう。

流動食にプラスして与える場合には、自分で飲む力があると思いますので、スプーンなどで口元まで運んであげましょう。

こちらでは1回あたり0.5ml程度を目安に与え、これを1日3回程度与えていきましょう。

逆さ向けの保定は厳禁!

通常ハムスターの保定と言えば、背中側の皮膚を持ってひっくり返すような動作をしますが、これは健康なハムスターにのみ適用できる方法です。

弱っているハムスターにこの保定を行ってしまうと、さらに体力を消耗したり、強いストレスを感じて弱ってしまうことでしょう。

水溶液を与える時にも、ひっくり返した保定は厳禁です!

ハムスターはそっと手のひらに乗せ、頭が動かないようにやさしく抑え、スポイトなどで与えるようにしましょう。

疑似冬眠明けのハムスターへの与え方

基本的に、これまでの注意事項を守ったうえで、以下のことにも注意してください。

疑似冬眠から目覚めたばかりのハムスターは、ぼんやりとしていて足元もおぼつかない状態であることがほとんどです。

そのため目覚めてすぐに与えるのは、誤飲やショック状態を避けるためにもやめておきましょう。

少し意識がはっきりしてきて、2、3歩でも歩き始める様子が見られてから与えるようにします。

与え方は絶食状態の場合と同様で、30%濃度の液体を3滴ほど、3~4時間に1回の間隔で与えていきましょう。

【ヤバイ動かない】ハムスターの疑似冬眠と死亡の見分け方や起こし方・原因も解説

まとめ

飼い主さんにとってハムスターが弱っている姿を見るのは、本当に心配ですよね。

少しでも様子がおかしいと感じられたならば、病院に連れて行ってあげることが大事ですが、場合によっては先にエネルギーを補給してあげることが必要になってきます。

もしエネルギー補給後に改善した様子が見られても、診察を受けることは必須ですよ。

エネルギー補給はあくまで応急処置なんです。

疑似冬眠明けも同じですが、少し回復した様子が見られても必ず病院に連れて行き、適切な処置を受けて下さいね。