ハムスターには、主食であるペレット以外にも野菜を適度に与えると良いと言われています。
一口に野菜と言ってもその種類は多種多様で、どんな野菜を与えればよいのか、飼い主さんにとっては悩むところかもしれませんね。
今回は数ある野菜の中から、「人参」についてまとめていますよ。
ハムスターに人参を与えても大丈夫なのか、与え方や適量、頻度などについても詳しくまとめていますので、ぜひ参考にして下さいね。
目次
人参はハムスターにもおすすめの野菜の一つ
比較的安価で、1年を通して手に入りやすい人参は、常備野菜としていつでも家にある、というお宅も多いのではないでしょうか?
人参は、ハムスターに与える野菜としてお勧めの一つです。
程よく甘みもある人参は、ハムスターも喜んで食べてくれますし、栄養の面からみても積極的に食べさせたい野菜でもあります。
しかし、毎日たくさん与えるのは禁物です。与える場合の注意点や適量、頻度については後述していますので、それを参考に与えてみて下さいね。
ハムスターに人参を与える時に気を付けること
ここでは、実際にハムスターに人参を与える場合の注意点についてまとめています。
人参は皮ごと与えても良いがしっかり洗う事!
人参は皮ごと与えても大丈夫です。
しかし、その際にはしっかりと泥を落としたり、水洗いすることが大事です。
というのも、市販されている野菜には多くの場合、たくさん農薬が使用されています。
体の小さなハムスターにとっては、少量の残留農薬でも命とりになる場合があるのです。
そのため、人参に限らず野菜を与える場合には、流水で良く洗って農薬を落としてから与えることが大事ですよ。
一度にたくさん与えないこと
人参はほとんどのハムスターが好んで食べる野菜の一つです。
しかし、良く食べるからと言って、たくさん与えることは止めましょう。
人参は思いのほか水分量が多く、ハムスターが一度にたくさんの人参を食べてしまうと、水分の採りすぎで軟便や下痢になる可能性があります。
また、人参の糖分にも注意が必要です。
甘みの強い野菜は嗜好性も高いので、食べ過ぎると肥満の原因となってしまいます。
下痢や軟便はハムスターにとって命に係わる事態になることもあります。
また、肥満は万病の元。
適量や適切な頻度を守って与えるようにしましょうね。
余分な水分は拭き取ってから与えること
人参を与える前には、流水などで良く洗うことが大事ですが、洗ったあとは水滴をキッチンペーパーなどで拭き取ってから与えるようにしましょう。
既述の通り、人参は多くの水分を含んでいます。
そのため、これ以上の余分な水分は与えないよう、気を付けてあげる必要があります。
食べ残しはすぐに処分すること
これは野菜全般に言えることですが、一度で食べ切らず残すことがあるならば、すぐに処分してしまいましょう。
ケージ内に野菜を放置していると、気づかないうちに腐敗していることもあります。
そして腐敗した野菜を、ハムスターが誤って食べてしまうこともあり得ます。
そんなことが起こらないよう、できる限り食べきるのを見守って、食べ残しは早々に処分してしまうのが良いですね。
人参を与える場合の適量や頻度
人参はビタミンAが豊富で、与えることによって皮膚や粘膜を正常に保つ効果が期待できます。
しかし、上記注意点からもわかるように毎日大量に与えるのは止めて下さい。ハムスターに人参を与える場合は、3~4日に1回の頻度くらいが適切です。
また、1回に与える量も、5mm角程度の大きさで充分です。色々な野菜を毎日2~3種類ずつ、少量与えるのが理想なので、その中のローテーションの一つに人参を加えると良いですね。
人参は生、茹で、どちらを与えてもOK!
人参は生で与えても、茹でてから与えても大丈夫です。
しかし、状況によっては生で与えるのか、茹でてから与えるのか、分けた方が良い場合もあります。
人参を生で与えるメリット
人参は生だと硬いですよね。その「硬さ」がハムスターに良い場合があるんです。
ハムスターはげっ歯類であるため、一生歯が伸び続ける生き物です。
そのため、適度に硬いものを食べたりかじったりすることで、伸びすぎを防止する必要があります。
ある程度の硬さを持つ人参は、歯の伸びすぎを防止する効果があると言う訳です。
人参を茹でて与えた方が良い場合
生後間もないハムスターや高齢のハムスターには、茹でた人参を与えた方が良い場合があります。
生後1か月未満のハムスターは、消化器官がまだまだ未熟で、硬い人参や生の人参を食べることで消化不良を起こす可能性があるからです。
また、高齢のハムスターでは歯が弱ってきていることも考えられるので、茹でて柔らかくした人参を与える方が良いでしょう。
人参は茹でることで甘みが増すので、食いつきもよくなりますよ。
人参の葉っぱは与えても良い?
人参の葉っぱの部分は与えても大丈夫ですが、少し注意が必要です。
人参の葉の部分は、人参の本体に比べてカルシウムが約3倍も含まれています。その他にもビタミンCは薬10倍も含まれています。
栄養価だけでいうと、本体よりも高いことが言えるのですが、カルシウムは摂取しすぎると結石の原因になってしまいます。
そのため、人参を与える度に葉も与えるということは避け、ごくたまにほんの少量を与える程度にとどめておきましょう。
ハムスターにも嬉しい人参の栄養素
緑黄色野菜としても有名な人参は、多くの栄養素を含んでいますよ。
代表的なものを挙げると、βカロテン(ビタミンA)、ビタミンB1・B2、ビタミンC、鉄、カリウム、リン、カルシウム、リコピンなどです。
特にβカロテンの含有に優れていて、βカロテンは摂取後に体内でビタミンAに変換されます。
ビタミンAは摂取することで免疫力を高めてくれ、粘膜に潤いを与えてくれます。
また抗酸化作用もあるため、血管や細胞の老化防止にも効果があります。
人参にはがん(胃がんや食道がんなど)を予防する効果もあるというのですから、ハムスターにも積極的に与えたいですね。
まとめ
とても身近な野菜の一つである人参は健康効果も高く、ハムスターにもおすすめです。
適度な甘みもある人参を、たいていのハムスターは好んで食べてくれることでしょう。
健康に良く食いつきも良いので、たくさん与えたくなってしまいますが、1度に大量に与えるのは禁物ですよ。
与え過ぎは逆に、ハムスターの健康をを損なう危険性もあります。
適切な頻度、適量を守ることが大事です。既述の注意点を守って人参を与えることで、ハムスターの健康に役立てて下さいね。