焼き立てのパンって、何とも言えない香ばしい、いい匂いですよね。その匂いにつられて、寝ていたはずのハムスターがフンフンと顔を出してくることもあるったり。
そんなかわいい姿を見ると、少しお裾分けしたい気持ちになってしまいます。
でも、ハムスターはパンを食べても大丈夫なんでしょうか?
また食べさせることでデメリットはあるのでしょうか?
ここではそんな疑問にお答えしていきます。
目次
人間が食べているパンをハムスターに与えてもいいの?
パンをハムスターに与え続けても良いかと聞かれると、答えは「NO」です。
おいしそうに食べる姿をみると、ついつい与えたくなってしまう気持ちはわかります。しかし、それはハムスターの寿命を縮めることになってしまうかもしれないんです。
ハムスターはパンを食べるのか?と聞かれれば、その答えは「YES」です。雑食性であるため、食べることはもちろん、個体によってはとても食いつきが良いかもしれません。
人間が食べるパンは、砂糖や塩、油といったもので味付けがされています。そのため嗜好性が強く、ハムスターにも与えれば食べてしまうので注意が必要です。
ハムスターがパンを食べることのデメリットは?
塩分、糖分、油分が多すぎる
人間用に味付けされたパンの塩分や糖分、油分は、ハムスターにとっては多すぎます。
そういった成分を多量に摂取してしまうと、様々な病気にかかるリスクが高くなってしまうことも。少量を与えたからと言って、すぐに体調を崩すというわけではありません。
しかし、続けて与えることは避けてください。かわいいペットのハムスターに健康で長生きを願うならば、「人間用の食べ物は与えないこと」ですね!
食品添加物が入っている
市販されているパンの多くは、食品添加物を含んでいます。イーストフードや乳化剤、pH調整剤など、さまざまな添加物は、ハムスターにどんな影響を与えるかわかりません。
悪影響を与える可能性があるものを、あえて与える必要はありませんよね。
頬袋内でくっつく、虫歯になる
パンを食べると口の中で、モチモチっとした粘り気が出ますよね。粘り気がある食べものは、歯に付着したり、飲み込むときにのどを詰まらせる心配があります。
それはハムスターでも同じこと。のどに詰まれば窒息の恐れがありますし、歯に付着すれば虫歯のリスクが上がります。ハムスターは歯磨きなんてしませんからね。
また、粘性の高い食べものは、頬袋にも付着する可能性があります。それは頬袋脱(頬袋が口から飛び出す状態)の原因にもなるので、ハムスターにとっては大問題!
最悪の場合、虫歯や頬袋脱が原因で命を落とすこともあるんです。
麺類やお米パンケーキ・パン粉などパン以外のごはん類なら与えても大丈夫?
パン以外にも、お米や麺類など、ハムスターが食べれそうなものがたくさんありますね。
こういったものはハムスターに与えても良いのでしょうか?それぞれまとめてみましたので、参考にして下さいね。
パンケーキ
甘くておいしいパンケーキ。ハムスターは喜んで食べてしまいそうですね。
しかしパンケーキには多量の砂糖が含まれています。またパンケーキにつきもののシロップやバターにも、砂糖や油分がたっぷりです。
市販のパンケーキを与えることは絶対にやめましょう。どうしても与えたい場合は、添加物や調味料を使わず、自分で作ってみると良いかも知れませんね。それでも大量に与えたり、毎日与えるのは厳禁ですよ。
パン粉
パンに比べると、乾燥して細かなパン粉。しかし、パンが原料ですから、塩分、糖分、油分の採りすぎになることに変わりはありません。
市販のパン粉は加工する工程で、パン以上に添加物を含んでいる可能性もあります。ハムスターが食べることはできますが、決しておすすめはできません。
うどんやそうめん
どちらも小麦を原料とした炭水化物の食べ物です。
市販されているうどんやそうめんには、塩分を多く含むものがあります。また炭水化物は糖質が多く、高カロリーな点も気になります。
パン同様に、与えれば食べますが、決して体に良いものではありません。塩分の少ないものや、味付けしていないものを少量与えることはできますが、おすすめはできません。
お米(白米)
白米は、味を付けずに与えるなら問題なさそうに感じますが、実際には注意が必要です。ハムスターは食べ物を頬袋にため込む習性があります。炊いたお米はもちもちとしていて、粘性があるため、頬袋の中でくっついて取り出せなくなる恐れがあるのです。
また栄養面に関しても、糖質が高く、高カロリーな点が気になります。どうしても与えたい場合は、見ている間にすぐ食べきれる量(ほんの2,3粒)を与える程度にしましょう。
もしくは、炊く前の硬い米粒をほんの少し与えるなど。敢えて与える必要のない食べ物だと覚えておきましょう。
パスタやマカロニ
パスタやマカロニの原料は、小麦粉や塩や油です。こちらもハムスターが食べるには、多すぎる塩分、油分、を含んでいます。
また茹でることで水分を含み、弾力、粘性が出てくるので、頬袋内でくっつく心配もあります。やはりこちらも、あまり与えるべきでない食べ物だと言えますね。
ハムスターのパン食には実は少しメリットもあります
ハムスターの寿命は短く、病気にもかかりやすい動物です。年を取ってくると、食が細くなり、ペレットだけでは十分な栄養が取れなくなることもあります。
また、いつもの餌を食べなくなることもあるんです。体が弱っているときや、食が細くなった時などには、あえて嗜好性の高い食べ物を与えるのも一つの手段。
パンは日常的に与えるには、塩分、糖分、油分の高い食べ物ですが、糖質が高く高カロリーでもあるので、少量でエネルギー不足を補える可能性があるのです。
もちろん与え過ぎは厳禁ですし、あくまで何も食べない時の応急処置程度として覚えておきましょう。
ハムスターが食べられるものと食べられないもの
ハムスターは雑食性。なので、たいていのものは与えれば食べてしまうかもしれませんね。しかし、ここで間違ってはいけないのは、「食べる=食べても良い」では無いということ。食べることができても与えてはいけないものや与えるのに注意が必要なものは今回のように実はたくさんあります。
例えば、キャベツやニンジンといった野菜類はハムスターが好んで食べるものです。こういった野菜は栄養価も高く、ペレット以外に与えるものとして適しています。
しかし、キャベツに似た野菜であるレタスは、与えるのに注意が必要です。キャベツほど栄養価は無く、水分量が多いため、水分摂取過多になる恐れがあるんです。
「食べるから」と言って何でも与えてしまうのは、とても危険な行為と言えます。飼い主さんが、「ハムスターが食べても大丈夫なもの」をしっかり見極めてあげて下さいね。
まとめ
ハムスターが小さな手で食べ物をもって、おいしそうに食べる姿をみると、ついつい色々なものをあげたくなってしまいますよね。小さなパンやパンケーキを食べている姿を想像すると、とても微笑ましく思います。
しかしパンは、日常的に与えるにはとても心配な食べ物。ハムスターの健康を考えるなら、与えない方がベターな食べ物の一つだということを覚えておいて下さい。
例外的に与える時も、なるべく添加物や調味料が少ないものを選んで与えてあげて下さいね。