冬場にあまりにも冷え込むと、飼っているハムちゃんが大丈夫か気になりますよね。多くの方は段ボールやペットヒーターなどを駆使し、ハムちゃんが快適に過ごせるように努めていると思います。
しかし、急激な気温の低下などで、ハムちゃんが動かなくなっている事態に遭遇することもあるかもしれません。
「もしかして死んじゃったかな?ハムスターって冬眠するっけ?」と焦って混乱しないよう、ハムスターの冬眠についての知識をしっかりと付けておき、冬を迎えましょう。
気温の低下などでハムちゃんが陥る疑似冬眠と、死亡なのかどうなのかの見分け方、疑似冬眠の場合の起こし方等も、しっかりご説明しますね。
目次
ハムちゃんの擬似冬眠と死亡の見分け方5つのポイント
飼っているハムちゃんが動かなくっていたら、焦らず疑似冬眠なのか、残念ながら死亡しているのか、しっかりと確認しましょう。
疑似冬眠の場合、救える可能性も十分に残っているので!
疑似冬眠している時期
動かなくなっているのが気温の低い秋や冬であれば、疑似冬眠の可能性があります。
しかし、温かい春や夏の場合、疑似冬眠である可能性は低くなります。
爪の先が赤いかどうか
動かなくなっているハムちゃんの爪の先が赤くなっている場合、残念ながら死亡している可能性が高いです。
呼吸の確認
疑似冬眠の場合は、かすかではありますが呼吸をしています。息をしているかどうか、確認してみてください。
体は柔らかいかどうか
体が硬直している場合、残念ながら死亡している可能性が高いでしょう。
疑似冬眠の場合はハムちゃんが動かなくても、体は比較的柔らかいままなので、感触を確認してみてください。
お腹にふくらみがあるか
死亡すると肺の空気が抜けるので、お腹がぺったんこになります。
疑似冬眠の場合はまだお腹に膨らみがありますので、お腹が平たくなっていないかどうか、確認してください。
擬似冬眠からハムちゃんを起こす方法
上記の方法を試して疑似冬眠だろうと判断した時、または疑似冬眠か死亡かの判断に自信が持てない時は、以下の方法を試してみてください。
正しい方法
ハムちゃんを疑似冬眠から起こすには、とにかくゆっくりと温めてあげることです!
2~3時間を目安に温めましょう。
正しく起こす方法をとらないとハムちゃんを天国に送ってしまう可能性もあるので、以下のことをしっかりと守ってください。
部屋の温度を上げるOR暖かい部屋へハムちゃんを移す
まず室温を確認して、低い場合には20℃~26℃程度に温めましょう。
または、温かい部屋に移動してください。
飼い主さんの体温で温める
飼い主さんの手のひらや腕の中に優しく包んで、ゆっくりと温めてあげましょう。
30分程度を目安に、ハムちゃんの様子を確認しながら、温めてあげてください。優しくさすってあげるのも良いですね。
ホッカイロやコタツなどを使用して間接的に温める
飼い主さんの体温である程度温めたら、ホッカイロや湯たんぽにタオルを巻いてハムちゃんにあててあげたり、コタツや電気毛布の端っこなどにおいたりして、ゆっくりと温めましょう。
ただし温め過ぎには注意してください。
誤った方法
ハムちゃんを疑似冬眠から起こす時、急激に温めることは厳禁です。ヒーターやストーブ、ドライヤーなどの熱い風に直接当てるのは絶対にダメですよ!
コタツの熱い熱が直接当たるような真ん中に置くのもやってはいけません。疑似冬眠時、ハムちゃんは弱っているので、急激に温めると心臓の働きが追い付かず、死んでしまう可能性があるからです。
ハムちゃんのピンチに焦ってしまう気持ちも分かりますが、とにかくゆっくりと温めてあげてください。
6時間以上温めても起きない場合は、残念ながら天国に旅立ってしまっていると思われます。
疑似冬眠から目覚めたらやる事
上記の正しい方法を試し、幸運にもハムちゃんが目覚めてくれた場合、以下の4点を行ってみてください。
栄養と水分を補給させる
疑似冬眠から目覚め弱っているハムちゃんには、栄養分と水分を補給させてあげる必要があります。
それに最適なのが、はちみつやお砂糖を溶いた白湯を与えることです。
濃度30%程度で作って、目覚めたハムちゃんに与えてみてください。
ケージに戻してみる
3時間ほど温めて、ハムちゃんが動けるようになっていたら、ケージに戻してみましょう。
引き続き、室温は20℃~26℃を保ちましょう。
ケージの中での様子を注意して観察
目覚めたばかりのハムちゃんはフラフラ歩いたりして、体調も万全ではありません。
半日程度は、しっかりと様子を観察してあげてください。
温めてもハムちゃんが起きない場合
温め始めてから大体1時間くらいすると、ハムちゃんがなんらかの反応をすることが多いです。
ですが、温めても一向に反応がない場合や、動き出してもずっとフラフラしたり痙攣のような症状が見られたりする場合は、病院に連れて行ってあげましょう。
目覚め後のハムちゃんの体調が気になる場合も、念のため病院に連れて行ってあげてもよいですね。
ハムスターの冬眠とは
「そもそもハムスターって冬眠するの?」という疑問にお答えします。
ハムスターは基本的には冬眠しない生き物です。特に、飼われているハムスターは冬眠をしません。
しかし、上記に説明してきたように、気温などによっては「疑似冬眠」という状態にはなります。つまり、他の野生動物が行う冬眠とは、違うものなのです。
ハムスターの疑似冬眠とは「低体温症」のことです。冬眠という名がついてはいますが、気温の低下などでピンチになったハムちゃんが、生命維持のためにとる最終手段と言えるのです。
では、疑似冬眠するとどうなるのでしょうか。
ハムスターは疑似冬眠して放置すると死んでしまう
上記に「低体温症」と表現しましたが、疑似冬眠はハムスターにとって死の寸前状態と言え、そのまま放置すると死んでしまいます。
「冬眠だから起きるまで待とう」と放置すると、天国に旅立ってしまいます。
冬眠という名に騙されず、疑似冬眠と見られる場合は素早く適切な処置をする必要があります。
ハムスターが疑似冬眠状態になる理由
では、なぜハムスターが疑似冬眠してしまうのか、次のような状態になっている可能性が高いです。
室温が低すぎる
これは疑似冬眠の一番の原因で、ハムスターは10℃以下で動きが鈍くなり、5℃以下になると疑似冬眠に入ると言われています。
適温は20℃~26℃程度なので、その範囲を保たなければいけませんね。
日照時間が足りない
昼と夜の差が分からないような明るさの環境だと、ハムスターも自律神経が乱れてしまいます。
そのため、体温調整機能の働きが低下して疑似冬眠になる可能性が高まります。直射日光に当てるのはいけませんが、適度な明かりが入る飼育環境が良いでしょう。
栄養不良やストレス
栄養が不十分だと、必要な熱を作り出せず、疑似冬眠になる可能性が高まります。
また、ストレスがあっても、免疫力や体力の低下で体温の維持が難しくなるので、疑似冬眠の可能性が高くなりますね。
他にも病気などがあった
体調不良などで下痢をしていると、体温が低下しやすくなります。
それに気温の低下などの他の要因があると、気温が低すぎなくても疑似冬眠の可能性が高まってしまいます。
疑似冬眠させないためには
大事なハムちゃんを疑似冬眠させないためには、上記の原因に注意した対策が必要です。
以下のポイントに気を付けましょう。
ケージ内の温度を保つ
何度か書きましたが、ハムスターにとっての適温は20℃~26℃です。
ケージ内の温度をそのくらいに保ち、寒い冬場などはダンボールや毛布、ペットヒーターなどを活用して、ハムちゃんにとって快適な状態にしてあげましょう。
床材を十分に入れてあげる
ケージに床材をたっぷり入れてあげるのも大切です。
ハムちゃんが巣作りに必要な分、自分にとってちょうどよい分を自分で巣箱に運びますので、ハムちゃんが必要としている分に足りるよう、たくさん入れてあげましょう。
しっかりと餌を与える
栄養不足や体調不良が疑似冬眠の可能性を高めると上にも書きました。
ハムちゃんがしっかりと体温を維持できるよう、健康状態を保てるよう、栄養バランスの整った餌をしっかりと与えましょうね。
万が一ハムスターの死亡を確認したら
残念ながら、ハムちゃんを疑似冬眠から起こす方法を試しても、ハムちゃんが動かなかった場合、すでに天国に旅立ってしまった可能性が高いです。
死亡が確認できたら、どうやって埋葬してあげるのか考えましょう。
自分で埋葬する
適度な大きさの箱などにハムちゃんの遺体を入れ、保冷材などで傷まない状態にしてあげたら、お別れをしてあげましょう。
しっかりお別れ出来たら、自宅にお庭などがある方はそこに埋葬してあげても大丈夫です。ただし、私有地以外への埋葬は法律で禁止されています。
公園や空き地などへの埋葬はできませんので、お庭などが無い方は、プランターに埋葬するという方法もあります。引っ越しの際なども持っていけますし、お参りなどはすぐにできますね。
ペット葬儀の業者に依頼する
現在ではペット葬儀の業者もたくさんありますので、そういった業者に依頼するという方法もあります。
葬儀内容は業者によりますが、個別火葬や合同火葬などを選べたり、その後の供養を行ってくれたりするところもありますので、信頼できる業者を選んで依頼しましょう。
まとめ
ハムスターの疑似冬眠や死亡との見分け方、起こし方などをお伝えしてきました。
疑似冬眠と見受けられる状態を確認した場合は、今までご紹介してきた方法を試し、素早く処置をしてあげてくださいね。
大切なハムちゃんを救えるのなら、全力を尽くしたいのが飼い主さんだと思います。そもそも疑似冬眠に入らせないようになど、ご紹介してきたことを活用してみてくださいね。