お掃除に欠かせない道具の一つと言えば掃除機ですが、結構音が大きくて振動もするので、ハムスターを飼っている家であれば「大丈夫かな?」と心配になるかもしれませんね。
そして、ハムスターを飼っている家で掃除機を使うことの心配事には、ハムスターを誤って吸い込んでしまう事、も考えられます。
そこで今回は、ハムスターを飼っているお宅で掃除機を使う場合に注意するべきことや、吸い込み事故が起こった場合の対処法についてまとめてみました。
目次
掃除機の音や振動、ハムスターはどう感じている?
ハムスターは人間よりも聴覚に優れているので、人間でもうるさいと感じる掃除機の音は、ハムスターにとって
はとても大きく、恐怖すら感じているかもしれません。
また、ケージ近くで掃除機をかけると、少なからずその振動はケージ内にも伝わってしまいます。
いきなり居住空間で騒音や振動が起こると、人間でもびっくりしてしまいますよね。
そのため、ハムスターにとって掃除機の音や振動はとても不快なものであると言えます。
掃除機はかけない方が良い?
それでは、ハムスターのケージ周辺には掃除機をかけない方が良いのでしょうか?
ハムスターの心象だけを考えると、余計なストレスとなる騒音や振動は与えない方が良いのでしょうが、動物の飼育環境周辺には様々なゴミが落ちています。
抜け毛やフケ、それらを餌とするダニなども多くいることでしょう。
そういった小さなものを一気に掃除できてしまう掃除機は、やはり使った方が清潔であり便利でもありますよね。
もしハムスターがいる環境で掃除機をかけるのであれば、できる限りの工夫をしてあげましょう。
詳しくは後述していますので、参考にして下さいね。
ハムスターは生活音に少しずつ慣れてくることもある!?
ハムスターは人間との共同生活をしていると、生活音には徐々に慣れていってくれます。
はじめて聞いた音に対しては驚いて威嚇音(ジッと言った鳴き声)を上げることもありますが、何度も繰り返すうちに、自分に危害を加えるものでないということを理解します。
掃除機の音にも耐性が付くことは考えられますので、様子を見ながら掃除をしてみるのも良いかも知れませんね。
掃除機の音に注意が必要な時期もある
音に慣れるといっても個体差もありますし、時期によっては注意が必要なこともありますよ。
ハムスターは環境の変化にストレスを感じやすい生き物です。
そのため、ペットショップからお迎えしてすぐの時期には、新しい環境に慣れておらず、掃除機にも強いストレスを感じてしまう事でしょう。
また、妊娠中や育児中、闘病中のハムスターはいつもよりもさらに環境の変化に敏感になっています。
こういった場合にも掃除機を近くで使用するのは極力止めるようにしましょう。
ハムスターを飼っているお宅での掃除機のかけ方!
できるだけハムスターにストレスを与えないように掃除機をかけるには、いくつかのポイントがあります。
ここでは、ハムスターを飼っている環境で、どのように掃除機をかければよいのか、気を付けたいポイントをまとめています。
掃除中はケージごと別の空間へ移動させる
ハムスターのケージを置いている部屋の掃除をする場合は、ケージごと別の部屋や空間へ移動させてあげるのが良いでしょう。
1階で飼っている場合は2階へ、リビングで飼っている場合は廊下へ、というように一時的に移動させるなどです。
一部屋しかないという場合でも、トイレやお風呂など、少しでも掃除機から遠ざけるようにしてあげましょう。
できる限り短時間で済ませる
音や振動を最小限にするためには、掃除を手短に済ませなければなりませんね。
できる限り掃除機をかける前に、邪魔になりそうなものは片付けておき、最短で掃除が終わるような工夫をしてあげましょう。
出力を抑えて掃除機をかける
強弱が選択できる掃除機がほとんどだと思いますが、ハムスターの近くでは出力をできるだけ抑えた状態で掃除しましょう。
と言うのも、出力が大きくなれば当然、音も振動も大きくなってしまうからです。
なるべくハムスターにストレスを与えないような方法で掃除機をかけてあげることも大事ですよ。
ハムスターの様子を観察しながら掃除する
音や振動に慣れていない間は、ハムスターの様子にも気を付けてあげてください。
もしいつまでも警戒している様子をみせたり、怖がっている様子が見られるならば、掃除機の使用を一時中断してあげて下さいね。
ほこりに注意する
ハムスターはほこりにも弱いです。
ほこりが酷い場合には、鼻炎やアレルギーを起こすこともあるんです。
そのため、掃除機をかける時にもなるべくほこりが舞い上がらないよう、気を付けて掃除してあげると良いでしょう。
例えば掃除機をかける間は布や紙でケージを覆ってあげたり、換気を行うのも良いですね。
ハムスターを誤って掃除機で吸い込んでしまった場合の対処法とは?
ハムスターを飼っていると、ケージ内は定期的に掃除をしてあげなければいけませんね。
飼い主さんによっては、ハムスターのケージ内を掃除機で掃除してしまうという人もいるかもしれません。
そういった場合に起こってしまうのが、ハムスターを掃除機で吸い込んでしまう事故です。
ケージの掃除でなくても、お散歩中のハムスターを誤って吸ってしまったりと、掃除機によるハムスターの事故は意外と多いものです。
もし誤ってハムスターを掃除機で吸ってしまったならば、直ちに救出してあげる必要があります。
ここでは、ハムスターの掃除機事故が起こった場合の対処法についてまとめています。
急いで掃除機のスイッチを切る
通常の吸引力がある掃除機を使用しているならば、ハムスターくらいの大きさ、重さであれば、一気に吸い込んでしまうでしょうね。
もし「吸い込んでしまったかも」と思ったならば、すぐさま掃除機のスイッチをオフにしましょう。
吸い込んでしまっただけでも、ハムスターにとってはとても危険な状態です。
吸い込まれた衝撃で、打撲や骨折をしている可能性もあります。
その状態のままスイッチが切られなければ、強風のなか呼吸もできず、命を落とすことも十分考えられます。
まずは気づいた時点で、掃除機の電源を落とすことが先決ですね。
掃除機の中から救出する
スイッチを切ったならば、掃除機内部からハムスターを救出してあげなければいけません。
どこまで吸い込んでしまったのか、外から見ただけではわからないことがほとんどでしょう。
そのため、掃除機を分解する場合には、これ以上ハムスターに負担がかからないように、十分に気を付けながら居場所を特定し、救出する必要があります。
ハムスターの様子をしっかり観察する
ハムスターを見つけたならばそっと取り出して、けがをしていないか、十分に観察しましょう。
ハムスターは命の危機が迫っていると判断した場合に、体を丸めて硬直する習性があります。
うまく丸まったまま吸い込まれていれば、軽い打撲程度で済んでいるかも知れません。
しかし打ちどころが悪かったり、手足に衝撃が加わっていれば、骨折の可能性も考えられます。
救出後は、ハムスターの様子をしっかり観察し、けがの有無や状態をしっかり確認してあげてください。
そして少しでも様子がおかしいと感じたならば、すぐに病院に連れて行くことが大事ですよ。
そのまま亡くなることもある
ハムスターを掃除機で吸い込んでしまった場合、掃除機の形状やどこまで吸い込んでしまったか、吸い込みに気が付く時間などによっては、残念ながら命を落とすこともあります。
掃除機から救出したハムスターは、気絶した状態で見つかることがほとんどでしょう。
動かないので、「死んでしまったのでは?」と思ってしまうかも知れませんが、気絶状態から回復すれば命に別条がないことが多いのです。
しかし気絶状態が長いほど、ダメージも大きいと考えて下さい。
問題なのは、フィルター近くまで吸いあげてしまったような場合でしょう。
すぐに救出しても、すでに絶命していることもあります。
絶命していないにしても、大けがは必至です。
すぐさま病院に連れて行くようにしましょう。
吸い込み事故を起こさないために
ハムスターを誤って掃除機で吸い込んでしまった場合、やはり大きなけがをする確率は高く、できれば吸い込み事故自体を起こさないようにしなければなりません。
そのためにも、最低限のルールを守って掃除機を使用しましょう。
掃除機を使ってケージを掃除する場合には、ハムスターを予備のケージや虫かご等に避難させ、決してハムスターが居るケージ内では使用しない。
ハムスターがケージ内にいることを確認してから、部屋の掃除をする。
こういったルールをきちんと守ることで、吸い込み事故は簡単に防げますね。
まとめ
ハムスターにとって掃除機は、「怖いもの」以外の何物でもありません。
音や振動には多少慣れてはくれるかも知れませんが、その取り扱いには十分に注意が必要ですね。
もし誤ってハムスターを掃除機で吸い込んでしまったならば、すぐに救出して、状況によっては病院に連れて行くことが大事です。
しかし何より大事なのは、「吸い込み事故を起こさないこと」です。
掃除機をかける時のルールをしっかりと決めておき、ストレスを与えない、事故を起こさない工夫を十分にしてあげて下さいね。